Google検索オフィスアワーまとめ|2025年8月7日分

検索を学ぶ

2025年8月7日に公開されたGoogle検索オフィスアワーの内容を、質問ごとに整理しました。質問は9件、収録は23分ほどです。司会は小川安奈さん。

この回は「今の順位が続く保証はない」という踏み込んだ回答が出たこと、そしてAI Overviewsに取り上げられるために構造化データを入れるべきかという、当時すでに広まっていた言説にGoogleが答えていることが読みどころです。

先に:いま読むときの注意点

回答の内容自体は現在も通用します。ただし1問目で扱われているハッシュタグ検索は、この時点ですでに挙動が変わっており、その後の状況は確認が必要です。

またこの回では「次回は2025年8月28日を予定」とアナウンスされていますが、実際に次の回が公開されたのは9月25日でした。さらにその回では「次回は10月30日」と予告され、実際は12月18日にずれています。2025年後半から開催間隔が不安定になり、[2026年3月5日の回](/seo/office-hours/2026-03-05/)で「例年通りの毎月開催が難しい」と正式に説明されるに至ります。

取り上げられた質問

1. ハッシュタグ検索は今も動いているのか

質問の要旨:昨年リリースされたハッシュタグ検索機能の現状について確認したい。公開をきっかけに、オウンドメディアの記事にキーワードを掲載するようになり、昨年はハッシュタグ検索経由の流入もあった。しかし最近はハッシュタグを先頭に付けたクエリで検索しても専用の結果が表示されない。終了のアナウンスも見つけられなかったが、現在も稼働しているのか。

Googleの回答:担当チームに確認した。現状答えられる範囲としては、ハッシュタグを付けて検索すると以前とは違う検索結果になる。Google検索では常に、ユーザーにとって有益で分かりやすい検索結果を提供できるようアップデートしている。

補足:終了とも継続とも言っていませんが、「以前とは違う結果になる」という言い方で実質的に仕様変更を認めています。

ここから読み取っておきたいのは、告知なく機能が変質することがあるという点です。この質問者は機能に合わせてコンテンツの作り方まで変えており、その前提が静かに崩れていました。特定の検索機能に依存した施策は、こうしたリスクを抱えることになります。

該当箇所:4:07

2. サブドメインのファビコンが表示されない

質問の要旨:一部コンテンツをサブドメインで展開しているが、ここ数週間、サブドメイン配下のコンテンツのみ検索結果でファビコンがうまく表示されないケースが散見される。該当サブドメインのトップページはサブドメイン直下ではなく、特定のディレクトリになっている。この設計がファビコン表示が不安定になる原因として考えられるか。対処方法があれば知りたい。

Googleの回答:具体的なサイト情報が添えられていなかったため正しく理解できているとよいのだが、質問内容からは、ガイドラインでも案内している通りサポートされないサブディレクトリレベルのホームページのように見受けられた。そのためうまく表示されないケースがあったとしても、仕様通りのように思う。ファビコンは少し厄介なところがあるので、ガイドラインに従ってできるだけ正確に作成することを勧める。

補足:ファビコンはホームページ単位で扱われる仕組みで、サブディレクトリをトップページとする構成はサポート対象外という回答です。サイト設計の都合で sub.example.com/xxx/ を実質的なトップとして運用しているケースは珍しくありませんが、ファビコンに関してはその構成では期待通りに動かないことになります。

該当箇所:5:30

3. 主要キーワードで100位圏外に落ちた

質問の要旨:自社サービスサイトのトップページが、あるビッグワードで長らく自然検索の10位前後にいたが、4月末から順位が低下し最近は100位外になっている。日本でも有数の認知度と利用者を誇る企業サービスだと考えているが、自社より企業規模が小さく一部地域でしか営業していないようなサイトが複数上位に上がってきており、ユーザー観点で見ても違和感のある検索結果という印象がある。インデックスや各種エラーは問題ない。この状況で見るべき観点があれば教えてほしい。

Googleの回答:具体的なサイトやクエリの情報が添えられていたため確認できた。添付されたサンプルページはインデックス登録済みで、検索結果にも表示されていた。技術的には問題ない。ただし、そのような一般的なキーワードで上位にランクインし続けるのは難しいことを伝えておく。過去に検索結果の上位に表示されたサイトが、今後も上位に表示され続けることは保証できない。ウェブサイトもユーザーの期待値も非常にダイナミックに変化しているため、現在ある位置にランクインしているからといって、何もせずにずっとその位置にとどまれるとは限らない。

補足:かなり率直な回答です。質問には「日本有数の認知度」「自社より規模が小さいサイトが上位」という比較が含まれており、企業規模と順位を結びつける前提が置かれています。回答はその前提に一切乗らず、上位に居続けることは保証されないという一般論で返しています。

技術的に問題がないことを確認したうえで、原因は技術ではないと示した形です。順位が落ちたとき、まず技術的な不備を探すのは正しい手順ですが、そこが白だった場合に「では何を直すか」の答えは検索意図やコンテンツの側にあります。

該当箇所:7:02

4. ナレッジパネルが旧ブランド名のまま更新されない

質問の要旨:昨年4月にブランド名が変更となり、サイトのタイトルなども変更した。新しいブランド名で検索するとタイトルリンクは問題なく新ブランド名で表示される。しかしナレッジパネルの詳細や口コミを選択すると、検索欄では古いブランド名で検索されている状態になる。Googleにまだ新ブランドとして認識されていないのか。改善するためにSearch Consoleのリンクレポートに表示されている質の低いサイトを否認ツールで否認したほうがよいか。ドメインが古いブランド名に関連する略称であることも影響しているか。

Googleの回答:具体的なサイト情報が添えられていたため確認したところ、プロフィールの更新は完了しているように見受けられた。すでに解決していると思うがどうか。基本的にはGoogleビジネスプロフィールの問題だと考えている。ガイドラインに従う必要はあるが、反映されるまで時間がかかるかもしれない。一般的にナレッジパネルの情報については、Googleビジネスプロフィールやウィキペディアなど、名前が掲載されているすべてのシステムを徹底的に確認することが重要になる。またナレッジパネルは所有者として編集することも可能。いずれにしても、こういったケースで否認ツールを使っても効果がないことは伝えておく。

補足:最後の一文が重要です。ナレッジパネルの表示を直すために否認ツールを使っても意味がない、と明確に否定しています。

ナレッジパネルはウェブ検索のインデックスとは別の情報源で構成されており、Googleビジネスプロフィールやウィキペディアなど複数のシステムから情報を集めています。リンクの否認はこの系統にまったく関係しません。ブランド名変更時にやるべきなのは、名前が載っているあらゆる場所を洗い出して更新することです。

該当箇所:9:12

5. サイトマップに載せているのに「参照元サイトマップが検出されませんでした」

質問の要旨:Search Consoleで「クロール済み – インデックス未登録」になっているページをURL検査で確認したところ、「参照元サイトマップが検出されませんでした」という結果だった。しかし送信したサイトマップを確認すると該当ページは含まれている。改めてインデックス登録をリクエストした。このページ以外にも、サイトマップに掲載されているのに同じ状態になっているページが多数ある。原因はどこにあるのか。

Googleの回答:具体的なサイト情報が添えられていた。そのうえで、今回の質問はサイトマップに関する問題というより、「クロール済み – インデックス未登録」を解消してインデックス登録させたいという趣旨だと理解したので、そのように答える。この場合はページインデックス登録レポートのヘルプページを確認するのがよい。このステータスは、ページがGoogleによりクロールされたがインデックスには登録されていないことを意味している。今後インデックス登録される可能性もあれば、登録されない可能性もある。このURLのクロールのリクエストを再送信する必要はない、とドキュメントにも記載がある。またこのステータスの状態でサイトマップに登録しても意味は特にない。クロール済みなので、GoogleはすでにそのURLを知っているからである。

補足この回で最も実務的な回答です。 インデックスされないページに対して「インデックス登録をリクエスト」を繰り返したり、サイトマップに再登録したりする対応が、いずれも意味を持たないと明言しています。

理由も明快で、クロール済みということはGoogleはすでにそのURLを知っている。知らせる作業をいくら繰り返しても、判断は変わりません。

この話は[2026年3月5日の回](/seo/office-hours/2026-03-05/)につながっていて、そちらでは「クロール済み – インデックス未登録が多いとサイト全体が低品質とみなされる」という説が否定されています。2本を合わせると、Googleの立場が明確になります。このステータスはサイト全体へのペナルティを意味しないが、リクエストを送り直しても解決しない。動かすべきはページの中身だけ、ということです。

該当箇所:11:42

6. robots.txtでカンマを含むURLをブロックできるか

質問の要旨:運営しているサイトで、URLにカンマを含む場合はクローラーのアクセスをブロックしたいと考え、robots.txtに記述を行っている。カンマを含むURLをDisallowした場合、カンマをエンコードした形のURLも同様にDisallowされるか。

Googleの回答:担当チームに確認してコメントをもらった。robots.txtではエスケープされた文字の扱いがRFCで規定されており、robots.txtのパス要素においてカンマは予約済みの文字ではない。予約済みの文字はスペースとハッシュの2つのみで、これらはエンコードする必要がある。ただしカンマはパスにおいて不自然な要素であり、CMSや他のクローラー、robots.txtのパーサー、さらにユーザーも混乱させる可能性がある。そのためこうしたURLは、技術的には有効であっても使用しないことを勧める。繰り返しになるが、URLに句読点記号などを一切含めないことを勧める。問題が発生することがあるほか、ソーシャルメディアやチャットアプリにURLを貼り付けた際に自動的に正しくリンクされないケースもある。そうしたリスクを負うべきではないと我々のチームでは考えている。

補足:質問への直接の答えは明示されていませんが、「カンマは予約済み文字ではない」という説明から、エンコードの有無に関わらず同一の文字として扱われると読めます。予約されているのはスペースと # のみ。

ただし回答の力点は明らかに「そもそもカンマをURLに使うな」に置かれています。技術的な可否と、実務上の推奨は別だという整理です。SNSやチャットにURLを貼ったときのリンク切れは確かによく起きる問題で、検索の話を超えた実害があります。

該当箇所:14:09

7. Googlebotのダウンロードサイズだけが激減した

質問の要旨:クロールの統計情報を確認したところ、2025年5月8日頃からGooglebotのダウンロードファイルサイズが激減した。クロールのリクエスト数は大きく変わっていない。開発に確認したが、該当日付付近で影響しそうな変更は一切行っていないとのこと。内部変更なしにダウンロードファイルサイズのみがここまで急に減ることはあり得るのか。極端に減っているのでネガティブな影響がないか不安である。

Googleの回答:担当チームに確認した。検索結果に表示されるサイトの更新やインデックス化に問題がないのであれば、これは問題ではない。クローラーは効率的に動作するよう設計されているため、以前よりアクセス回数が減っている場合でも、重要なページは十分にクロールされている可能性がある。またクロールされるページ数が以前とほぼ同じであれば、クロールタイプが変化したとしても心配する必要はない。懸念がある場合はサーバーログを直接確認し、そこから詳細な情報を取得することを勧める。集計値だけを見て判断するのは避けるべきである。

補足:最後の「集計値だけを見て判断するのは避けるべき」が回答の核です。[9月25日の回](/seo/office-hours/2025-09-25/)でも、クロールの統計情報のサンプルURLから全体の傾向を推測することが否定されており、この時期のGoogleは一貫して同じことを言っています。

Search Consoleのクロール統計は概況を掴むためのもので、異常の原因を特定する用途には設計されていない。本気で追うならサーバーログに行くしかない、ということです。判断基準としては「検索結果での見え方とインデックス状況に問題がなければ、クロールの数値の変動そのものは問題ではない」が示されています。

該当箇所:16:47

8. AI Overviewsに取り上げられるために構造化データは必要か

質問の要旨:構造化マークアップとAI Overviewsに関する質問。今までは構造化マークアップは検索順位に影響を与えないという話だったが、昨今はAI Overviewsに自社の情報を取り上げられるために構造化マークアップが大事だと聞く。これまではリッチリザルトで綺麗に表示されることや、Googleマーチャントセンターに商品情報を取り上げてもらうために入れるものと考えていた。AI Overviewsに取り上げられるためにも構造化マークアップは入れたほうがよいか。

Googleの回答:具体的なサイト情報も添えられていた。まず一般的な話をすると、マークアップはGoogleがコンテンツをよりよく理解するのに役立つ。そのため、いくつか実装するのは基本的にはよい考えのように思う。ただし今回いただいたサイトの構造化データについて見たところ、構造化データで商品などを表示するための要件を満たせない場合は使用されない。また卸売市場のように一般ユーザーが購入できない商品をショッピング結果に表示するのは、少し不自然なように感じた。

補足:「AI Overviewsのために構造化データを入れるべき」という当時広まっていた言説に対して、Googleはイエスとは答えていません。一般論として理解を助けるとしか言っておらず、AI Overviewsとの因果関係には触れていない。

この構図は[2026年6月18日の回](/seo/office-hours/2026-06-18/)のGEOに関する質問と同じです。そちらでも「生成AI機能はコアの検索ランキングと品質システムに根差しているため、SEOのベストプラクティスは引き続き有効」という回答に留まっています。AI検索向けの特別な施策があるかと問われたとき、Google検索チームは一貫して「従来のSEOと別物ではない」という立場を崩していません。

構造化データを入れること自体は推奨されますが、その理由は「AI Overviewsに載るため」ではなく「Googleがコンテンツを理解しやすくなるため」です。この区別は、社内やクライアントに施策の根拠を説明するときに効いてきます。

該当箇所:19:08

9. PC用とスマホ用でURLが違う場合、両方インデックスさせる必要はあるか

質問の要旨example.comexample.com/sp のようにPC用URLとスマートフォン用URLが異なっている場合、両方のURLをインデックスさせる必要はあるのか。片方がインデックスされていれば万全なのか。

Googleの回答:具体的なURLが添えられていない一般的な質問として回答する。多くのユーザーは依然としてデスクトップ端末からウェブサイトにアクセスしている。デスクトップ版がインデックス登録されない場合、デスクトップユーザーは検索結果でサイトを見つけることができず、トラフィックの減少につながる。そのため、どちらのパターンのURLもインデックスさせる必要はあると考える。さらに画面サイズの関係で、デスクトップ版にはより多くの情報が表示される場合もあり、そうしたケースでは検索エンジンの理解度向上にも寄与する可能性がある。この種のモバイルファーストインデックス関連の質問については公式ページ「モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法」を参考にしてほしい。その中でも触れているが、比較的設定ミスの少ないレスポンシブデザインを推奨している。

補足:モバイルファーストインデックスという名前から「モバイル版だけあればよい」と誤解されがちですが、インデックスの評価にモバイル版を使うことと、デスクトップ版が検索結果に出る必要がないことは別の話です。

別URL構成に対する立場は一貫していて、[2024年6月27日の回](/seo/office-hours/2024-06-27/)でも「別々のURLでの運営は色々なことを複雑にするため勧めていない」と回答されています。既存構成をすぐ作り直す必要はないものの、新規で選ぶ理由はない、という温度感です。

該当箇所:21:01

この回で紹介されたお知らせ

  • Search Console Insightsの新しいバージョンがリリースされた。Search Consoleの他のツールで得られるものに近い形で分析情報が得られるようになり、データの専門知識がなくてもサイトのパフォーマンスを把握しやすくなっている
  • Google トレンド API(アルファ版)が発表された。バンコクのイベントでアナウンスされたもので、これまでトレンドデータへのアクセス方法はウェブサイトのみだった。APIのリリースを求める声が多数寄せられていたことが背景にある。利用できるのはごく一部のテスターのみで、応募手順はブログ記事に記載されている

まとめ

「今の順位が続く保証はない」と「インデックス登録のリクエストを繰り返しても意味がない」。この2つが、この回で最もはっきり言い切られた内容です。どちらも実務でよく起きる思い込みを正面から否定しています。

AI Overviewsと構造化データの質問も、記録に残しておく価値があります。2025年夏の時点ですでに「AI検索のために何か特別な施策が必要ではないか」という問いは出ており、Googleの答えは今と変わっていません。従来のSEOと別物ではない、という立場です。1年後の[2026年6月18日の回](/seo/office-hours/2026-06-18/)でGEOについて聞かれたときも、回答の骨格はまったく同じでした。

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